相続以外にも、親子関係から生じるものに「扶養義務」があります。毒親を扶養するなどまったく理不尽な話ですが、逃れられないとお考えの方もいらっしゃるのではないでしょうか。ところが、民法第877条の定める直系親族及び兄弟姉妹の扶養義務は事実上、死文化していると言われています。
私の場合、毒親の不当行為を訴えた際の弁護士から「将来的にも親の扶養義務を負わなくてよい」と言われました。つまりそもそも親の扶養義務は死文化している上に、さらに親からの虐待や非道な仕打ちを主張できれば、明確に親の扶養を拒否できるのです。しかしながら、現実には、まだまだ行政の現場では保護が必要な人(この場合は毒親)に対して「扶養義務者(この場合あなた)に扶養して貰いなさい」といった違法な説明や説得をすることが後を絶たないようです。実際、生活保護について、令和2年9月に厚生労働省は各自治体の生活保護担当課に「扶養義務者と相談してからでないと申請を受付けないなど、扶養が保護の要件であるかのごとく説明を行うといった対応は不適切であるので、改めてご留意願いたい」と示しています。
